≪日 時≫ 平成12年9月8日(金) 18:00〜20:00
≪場 所≫ 静岡呉服町名店街事務局3階会議室
≪出席者≫ 池田、大野、大友、横山、近藤、半田、長谷川、渡辺、奥山、
綱島、書記(吉村) 敬称略・順不同
■議 題■
【1】「アイディア傘大集合」のビデオ
【2】宇部市講演会の話
【3】夜店市情報
【4】メンバーの『逸品』紹介(井越:長谷川さん)
【5】次回開催予定
■内 容■
【1】「アイディア傘大集合」のビデオ(近藤さんが開発した杖傘全国区に成って来ました)
近藤さんが「アイディア傘大集合」(盛岡放送局製作)というビデオを持ってきてくれました。ハセガワさんに卸している問屋さん、アスター洋傘鰍フ傘がH12.6.30に放送された番組内で紹介されていました。これはただの傘ではなく、つえ傘で、雨が降っていない時は、つえとして利用できる優れものです。つえとして考えられているので、もち手が体重をかけてもいいようになっていて、傘の先には滑り止めがついています。他のお店ではあまり扱っていないアイディア商品なので、敬老の日のプレゼントなどに利用するため、問い合わせも多いそうです。
【2】宇部市講演会の話
9月6日、7日と、池田さんが宇部市で商工会議所主催の講演会を行ってきました。
郡山からタクシーで30分ぐらいのところだそうです。宇部市の13の商店から80名が出席18:30〜21:30まで講演会を行いました。内容としては、呉服町商店街の話、ミーティング、発表会と、話を聞くだけではなく、出席者も参加して話し合うものでした。
宇部市の人口は炭鉱があって一番盛んなときは、30万人もの人が住んでいましたが、地盤沈下があり炭鉱も無くなってしまった今では、17万人になってしまったそうです。実際町の人たちの買い物は博多まで行ってしまうそうで、商店の人たちは、活気があった良い時代を知っているので、なんとか盛り上げようと必死になっているようです。
11月28日にも行くとのことで、その間も池田さんはまとめたりする仕事があるとのことです。
大野さんが昔行かれた釜石も同じように、以前は活気があったのに、今は衰退してしまったそうです。宇部市は国のモデル事業として、空洞化しているものをどう活性化するか?といった観点で動いているようです。
新聞等では、景気が上向いてきたと報じられていますが、まだまだ厳しいようです。静岡でも、いくつかの店が倒産したり、閉店したりしています。
生活倉庫が撤退したり、Bigoffが改装したりと、静岡もかなり厳しい。空き店舗がすぐ埋まることや、宝石類の消費が東京の次に多いことを考えれば、宇部市よりはまだいいのかもしれない。不動産やから10坪ぐらいの店舗で次空くところは無いかといった問い合わせが事務局にあることから考えても呉服町は人気があると思う。売り方や工夫の仕方で売上は伸びるはず。たとえば、フィギアではストゥシーの販売をインターネットで売る方法で朝から行列を出している(日本で7店舗しかない)
また、空洞化を埋める方法として、藤枝の商店街では、空き店舗を大学生が利用して、商売をし卒業までにどれくらいの売上があるかといった試みもある。美容師の卵に場所を提供し育てるというのもある。他に、商店街が店舗を借りて、商店街が貸すといったケースもある。静岡も呉服町の裏通りには結構おもしろいお店があるので、若者達を集客できれば表通りもさらに活性化するのでは?
【3】夜店市情報
今年も夜店市が大盛況でしたが、その売り方もお店によっていろいろな方法があるようです。参考になると思いますので今回はそのいくつかをご紹介します。
@ファッション関係 A 店
¥16,000の生地を15%OFFぐらいで売る。およそ1日で用意していた8割が売れる(売上100万以上)。また、その20〜30%は買った生地を仕立てにくる。
なぜ、¥10,000以上の品物が夜店市で飛ぶように売れるのか?
→ 普段安く売っていない品物を1年に1度安く売るから。(お客さんも知っている)
Aファッション関係B店
このお店も普段はバーゲンを行わないので、基本的に定価の1/3ぐらいの値段に設定する。普段安くしないので、メーカーも協力してくれ、定価の1/3で売っても損をしない仕入れができる。安く売っても通常の売上と変わらない荒利。初めての人は夜店市で、¥10,000以上は高いと思って敬遠するが、このお店はお得意様に還元という意味で考えているので、いつもよくお店に来る人は、夜店市では良い品物を安く買えるということで、売上がある。
夜店市のイメージは安物を売るというのがあるが、決してそういう売り方ではないお店もある!単価が高い売り方もある(発想の転換)
Bファッション関係C店
\1,000からスタートして最終的には\500で売るが、それでも儲かるように仕入れている。破格値で仕入れる。問屋もたくさん買って、売り切ったほうが喜ぶ。そうすると、来年もいいものを安く仕入れることができる。
C生活用品D店
やはり夜店市の時だけ、バーゲンを行う。外では消費税もつかない。
Dオーディオ関係E店
以前夜店市の目玉として、乾電池を安く提供したら、1日で全部無くなってしまった。
→ 電気やさんが自分のところで売るため買い占めてしまった
これが、いいのか、悪いのか判断がつかないので止めてしまった。
E食品関係F店
ドリンク100円を売り、多いときで1日3000杯は売れた。フロートは人気があり2日目で終わってしまった。
Fインテリア関係G店
以前は夜店市を新人の教育の場とした。仕入れから、販売まで1人で行わせた。
G食品関係H店
食べ物やの問屋はお盆に入ってしまうので、材料を事前に仕入れなければならないが、当日の天気に影響されるので大変。雨が降ると赤字になってしまう。
毎年恒例の売り物を楽しみにしている人も大勢いる。工夫次第でまだまだ売上は伸びるはず!!
その他、抽選くじが並んでいたが何が当たるか、夜店市の時だけバスが増発されないか、など、情報が入り次第、ご報告します。
【4】メンバーの『逸品』紹介(井越:長谷川さん)
「逸品研究会」今後の活動のヒントとなるよう始めた、メンバーのこだわりある逸品紹介。
第6回目は長谷川さん(井越)です。
長谷川さんはさすが女性らしい、宝物をご紹介してくれました。
@かんざし
真智子さんの母方の祖母が、真智子さんのお母さんがお嫁に行くときに譲ってくれ、真智子さんがお嫁にいくときにさらに譲り受けたもの。(代々譲りうけていく)明治時代のもの。べっ甲で飾りがついている。(左上、右上、左下写真)
Aかんざしと帯止め
井越さんのお母さんから頂いたもの。漆塗り。(上 右下写真)
Bかんざし、帯止め
お友達から頂いたものや、ご自分で買われたものです。帯止めは帯紐に通して使うそうです。ブローチとして使えるものもありました。どれも、細かな細工でかわいいものばかりです。この中の1つのかんざしの真珠がとれてしまい、直していただける職人さんが見つからないようで、使わずしまってあるそうです。
左下の物は、現代のものですが、レプリカとして作られたものです。昔っぽい感じが出ている。
Cはこせこ、ポックリ、かんざし
真智子さんの娘さんの七五三に買われたもので、それぞれ銀座のお店で購入されたそうです。やはりいいものは、それぞれ専門に扱っているお店にあるようです。
このポックリはまず、鼻緒のちりめんの反物を見せてくれ、そこからオーダメードしたものです。鼻緒をつげるというのは、ありますが、鼻緒の生地からというのは専門店でしかない。桐製でとても軽くはきやすそうでした。
かんざしは「つまみばな」といって職人さんがひとつひとつの花びらをつまんで作ったものです。ちゃんと、上のピンクの花の部分が回るようになっています。
これは、代々譲り受けていかれることでしょう。
Dビロードの手袋
トラヤさんの2階で売っていたフランス製のもの。キュートでとてもお気に入りということで、ちょっと穴があいても、繕って使用しているそうです。
今回も職人の技が光るものを見せていただきました。しかし、こういう物を作れる人が日本には少なくなってしまいました。徒弟制度がなくなってしまったせいでしょうか?イタリアでは今だに、職人の子供は学歴よりも必ずその技術を継ぐことを大事にしています。
材料にしても、昔は自然のもの例えば桐などを使用していたので、痛まない。痛んでもゆっくりと痛むので長持ちします。樹脂やプラスチックはある一定の期間は非常に強度がありますが、一定の期間を過ぎると一気に劣化してしまう。
もう少し、昔のよいものを残していかなくてはいけないのでは?
【4】次回開催予定
@次回開催予定
平成12年9月22日(金)15:00
静岡呉服町名店街事務局3階会議室
次回は「私の逸品紹介」(鈴木さん予定)他の議題です。(その後、大友さんの予定)