≪日 時≫ 平成12年11月24日(金) 18:00〜20:00
≪場 所≫ オートロワ・シェフ
≪出席者≫ 森(モードモリ)、池田夫妻(池田屋)、大野(B-CROP)、堀(三保原屋)
植松(タカラ堂)、鈴木(邦生)、阿諏訪(静岡伊勢丹)、長谷川(井越)
吉田(吉田印章堂)、森(コマツ)、近藤(ハセガワ)、大友(竹茗堂)、
小林(竹茗堂)、竹中(竹茗堂)、豊田(ハセガワ)、松下(事務局)
綱島(事務局)、吉村(書記) 敬称略・順不同
■議 題■
【1】森 恵一理事長よりご挨拶
【2】池田 委員長よりご挨拶
【3】オートロワ・シェフのシェフより今日の料理のご説明
【4】ヴィノス やまざきの佐藤さんよりワインのご説明
【5】役立つ料理のお話
【6】連絡・次回開催予定
■内 容■
【1】森 恵一理事長よりご挨拶
昨年に引き続き、大野さんの企画でワインの試飲会が実施されました。今年は前回とは違
う趣向も凝らされているということで、楽しみにしています。
【2】池田 委員長よりご挨拶
ワインの試飲会を恒例にしましょうということで、今年も大野さんに企画を立てて頂きま
した。今年はワインを楽しむ&フランス農園の田舎風料理も楽しむという新企画です。オ
−トロワ・シェフさんにお願いして普段お店にないメニューが出るそうなので、楽しみに
しましょう。
本日、紙で配布しました逸品委員会の議事録はHP上にも随時UPされているので、ご覧
になってください。逸品委員会ではこういうことをやっているのかというのがお分かりい
ただけるかと思います。もし、興味があればご参加ください。
【3】オートロワ・シェフのシェフより今日の料理のご説明
フランス料理はもともと田舎から生まれたものです。昔は、冷蔵庫が無いので、羊1頭、
豚1頭と獲れたとき、冷蔵しなくても良い料理を作りました。始めに頭、胴など全部分解
し、年を越せるようテリーヌなどに加工しました。魚料理は新鮮なものがなかなか手に入
らないので、ソースでごまかして出していました。今のフランス料理は昔の皇帝などが食
べていた豪華な料理と、田舎料理がミックスされたものです。
★本日のメニュー
@鴨のテリーヌ
テリーヌとは型のことをいう。ポートワインなどに漬け込んで4日ほど置く。味が染みた
らひき肉にして、あたりばちで潰して型にとり1〜2日ぐらい冷蔵庫でしめる。ラップで
密封すると2〜3ケ月もつ。今日はボジョレーワインに合うよう軽めに仕上げてある。
下触りがなめらかで臭みもなく、ワインとも本当に良く合いとてもおいしかったです。
Aホタテとえびのグラタン
フロレンス(田舎)風のグラタン。コクがあるホワイトソースです。このソースの簡単な
作り方は後でご紹介します。
Bローストビーフ
和牛の牛ヒレ肉を、肉そのものの味を味わうため、洋わさびに少しつけたたけで頂きます。
中だけをピンク色に仕上げるのは難しい。焼いてすぐ切ると肉の血や肉汁が染み出てしま
うが、ラップを巻いて15分ぐらい蒸すと、肉汁が回りにうまく染みておいしくなる。切
っても血は出ない。
肉が柔らかくとてもおいしかったです。サラダも味がしみて、トマトも甘かったです。
Cコーヒー
Dデザート
クリンドウッフというデザートです。ウッフとは卵のことでプリンを焼いた物。普通は上
に白砂糖をのせて焦げ目をつけるのですが、このお店では黒砂糖を焦がしてありました。
まろやかで思わずもうひとつ食べたくなってしまいました。
【4】ヴィノス やまざきの佐藤さんよりワインのご説明
前回は宮川さんと西岡さんに講師として来ていただきましたが、今回は営業の佐藤さんに
お話をお伺いしました。3種類のヌーヴォーを用意していただき、いろいろ説明して頂き
ました。
ボジョレーはフランス東部のブルゴーニュ地区の南部にあるエリアで、軽やかで飲み口の
よいワインを生産することで有名なところです。ヌーヴォーとはフランス語で「新しい」
という意味。つまり、ボジョレー・ヌーヴォーは「ボジョレー村の新酒ワイン」というこ
とです。毎年、11月の第3木曜日が解禁日と決められていて、今年のワインの出来がど
うか知ることができます。2000年は天候にも恵まれたので、とても良い出来です。来
年、再来年と2000年物が出回るのが楽しみです。
@ラシェズ ボジョレーヌーヴォー(LACHEZE BEAUJOLAIS NEAUVEAU)
このワインは酸味が強いワイン。新種なのでどうしても酸味が強くなってしまう。ボジョ
レーの最大の特徴は普通のワインより早く作られるということ。秋に収穫したもので作ら
れる。一般のワインは4月から出荷される。
Aラ・トゥール・ボワゼ・ヌーヴォー
(PRIMEUR MARIE―CLAUDE ET JEA-LOUIS POUDOU)
やまざきさんのスタッフが現地で買い付けたもの。
このヌーヴォーを造ったのは、フランス・ラングドック地方で個人でワインを醸造してい
るジャン・ルイ・プドー氏。彼は世界的にも有名なワインの生産者ですが、ヌーヴォーは
造っていませんでした。しかし、一昨年の来日時「世界一おいしいヌーヴォーをみなさん
のためだけに造る」と約束、それを実現してくれました。ラベルにはフランス語で、「こ
のワインは、特別な愛情で私達をいつも見守ってくれている日本の友人のために、深い思
いを込めて、入念に造りあげました。」とメッセージが記載されています。
他のヌーヴォーとは一味違い、深い味わいがありました。色も他のワインと比べてより深
紅な色でした。普通年を越したらヌーヴォーは飲めないと言われているが、このワインは
昨年のものでもおいしく飲めたそうです。
Bモランド バルドリーノ DOC ノヴェッロ(Novello)
イタリア、ヴェネト地方のヌーヴォー。ノヴェッロとはイタリア語で新酒という意味。チ
ェリーを思わせるフルーティでフレッシュな軽口ワイン。トマトに合うように酸味がある。
フランスより若干陽があたるのでよりフルーティ。ワインはそれぞれの地方の料理にうま
く合うよう造られている。
@、Bのワインは静鉄ストア、センターでも販売されています。
★★ワインのお話★★
◆レストランでソムリエに「ワインは何を?」と聞かれたら?
軽いワイン、フルーティなワインと頼めば99%安いワインが出る(安心)。逆に重た
い、コクのあるワインと言うと2〜3万はするワインが来てしまう。通常レストランだ
と、ワインショップの3〜4倍の値段がする。わからない時は、失敗しないよう必ずソ
ムリエに聞きましょう!いろいろな情報も得られますよ。
◆ワインの開け方 実践編
ソムリエがソムリエナイフでコルクを開けるとき。ラベルは客に向け、ナイフの先も客
に向ける。コルクはポンと音をたててはいけない。小指に力を入れて上にあげると真上
に簡単に開く。コルクを開けたあと、においをかいだり、コルクの表面を見る。これは、
ワインが健全か調べるため。コルクの上表面にかびが生えているのは、適温で保存され
た証拠なのでよい。ただし、ワイン側表面にかびが生えているのは悪いワイン。これは
返品がきくので、買ったお店に言ってみる。
コルクのワイン側にキラキラ光る酒石がついていることがある。これはワインの成分が
うまく出てきているということで、保存状態が良く、出来が良い証拠。ヌーヴォーには
あまりない。
オープナーには回すだけで開く簡単なものもある。
今回、 さんが回して開けるオープナー、松下さんと、池田さんがソムリエナイフで
コルク開けに挑戦。みなさん、佐藤さんが誉めるほどうまくきれいに開けていました。
◆ワインの味わい方
白い紙の上で、グラスを少し横に寝かせるとくすんでいないなどワインの色がわかる。
においをかぐ。最初はグラスを回さずかぐ。これを第一アロマといい、フレッシュな
フルーツの香りがする。次にグラスを回したり、机の上でグラスを上下させる。空気に
早く触れさせることで酸化を進めている。これを第二アロマという。
次に口の中でグチュグチュする。これは全体でワインを感じるため。ただし、レストラ
ンでは、グラスを回す、口の中でグチュグチュはマナー違反なのでしない方がよい。
アルコールが鼻にぬけるような余韻が長く続くほど、味わい深いワイン。グラスを振っ
て、俗に言う「涙ができる」と深いコクがある。これはトローンとした糖度を多く含ん
でいるからである。ヌーヴォーはさらっとしているので、涙はできない。
◆ワインの効果は?
動脈硬化にきく。1日1〜2杯、寝酒にするとよい。毎日続ければ体によい。ただし、
あくまでもアルコールなので、飲みすぎには注意してください!!
◆ヌーヴォーの不思議
ヌーヴォーはなぜ樽に入れないの?
→ 樽のみ1個で5〜6万円(アメリカ産)、7〜10万円(フランス産)もする。樽
に入れるとコスト高になってしまうので、造ってすぐ出荷するヌーヴォーは樽には
入れない。
ヌーヴォーには赤ワインしかないの?
→ ボジョレー以外、ドイツなどには白ワインもある。ボジョレーヌーヴォーと言われ
るものはたぶん赤だけ。
◆あなたもソムリエになれる?
ソムリエに国家試験はないので、自分でソムリエといえばソムリエになれる。ソムリエ
協会では、5年以上飲食店で働いたことがある人に受験資格がある。
◆シャンパンの開け方
シャンパンも音をたててコルクを開けてはいけない。音を立てるとソムリエ試験には落
ちてしまう。ふきんでコルクを押さえながら、静かにビンを回し、少しづつガスを抜く。
音が無くなったらコルクをとって開ける。
◆ヴィノス やまざきさんの頒布会についてお知らせ
今日配布した蔵元直送ワインの会のお知らせは、かなりお得な情報が満載ですので、ご
利用してみてはいかがでしょうか?値段以上のものがセットされています。「ワインが
出来るまで」の資料も赤ワイン、白ワインの製造方法が記載されていますので、読んで
みてください。
【5】役立つ料理のお話
オートロワ・シェフさんより、料理するときの一工夫を教えて頂きました。主婦には有難
いお話でした。
@サラダの一工夫
レタスやトマトは食べる30分前に塩・こしょうをするとおいしさが増す。冷蔵庫に10
分ぐらい入れ、シャンパンビネガーや酢を少し吹き付けると温度が2℃ぐらい上がるの
でおいしい。きゅうりは食べる前に塩・こしょうする。
野菜も調理するという気持ちで!
Aピクルスの簡単な作り方
1ビン350円ぐらいで売っている外国産のピクルスを買ってくる。それを使い終わっ
たら、生のきゅうりを足して1週間ぐらいつければOK。冷蔵庫に入れておけば1〜2
ケ月はもつ。鍋に火入れしてまた冷蔵庫で冷やせばより安心。
Bほうれん草のゆで方 一工夫
まずは、茎を切り、葉と茎を分けてビニール袋にいれる。このときハァーと息を吹きか
けビニール袋に二酸化炭素を入れると長持ちする。ゆでるとき、まず茎のほうをお湯に
入れ、次に葉の方をいれてゆでれば、葉がクタクタにならずにすむ。
Cクリームソースの簡単な作り方
普通、クリームソースを作ると、小麦粉がダマになってしまう。これを解決する良い方
法を教えて頂きました。バター30gを室温でポマード状にする。これに小麦粉30g
を入れ混ぜ、冷凍庫に入れておけば1ケ月はもつ。ブールマニエ(バターの混ぜ物)と
言いますが、暇なときにこれを作っておけば、たとえば、エビとホタテのグラタンを作
りたいとき、ゆで汁を入れ、牛乳を入れて混ぜ、のばせば、クリームソースの出来上が
り。とても簡単なので今度作ってみようと思いました。
というように、盛りだくさんの内容で、楽しい2時間はあっと言う間に過ぎてしまいました。顔を赤くしてちょっとほろ酔い気分の方、まだまだ飲み足りないという方、みなさん、いろいろなためになる話を聞いて気分良く帰られたと思います。
おいしい料理を提供していただいたオートロワ・シェフさん、楽しくワイン講義をして下さったヴィノス やまざきの佐藤さん、色々準備をして下さった大野さん、事務局の綱島さん、松下さん、ありがとうございました。
来年も楽しみにしてます!
【3】連絡・次回開催予定
@
次回開催予定
平成12年12月8日(金)18:00
A 忘年会のお知らせ
平成12年12月1日(金)18:00〜
インド料理「ガンダーラ」
食べ放題だそうなので、おなかを空かせてきてください!!